『ちっこ房だより』~エコ・スタイルな〈住まいのくふう〉と〈シンプル木工〉のすすめ~

〈気もちいい暮らし〉のあれこれ話し…〈自己満足〉な空間づくりめざして…ひと任せじゃない、マイ・チャレンジの…〈木づくり人〉からのメッセージ集です。

ぼくの〈エコ・スタイル〉な住まいのくふう / 〈第1期〉リンビング床暖房のこと-②工事1日目-


◆〝エコ・リフォーム〟の記録

 リビング床暖房、いよいよ工事の始まる時期がきて。
 ぼくは、「わが家リーフォ-ム」の記録ファイルから、「1階/リビング」の項を探しました。

 ぼくは、都立品川技術専門学校に学んで、DIYアドバイザーの資格を取得。
 それから『あなたにもできる 住まいのエコ・リフォーム』の本を出版、そしてエコ・リフォーマーの活動も始めたのですが。
 …と同時に、その実際と実地検証、テスト施工と見本づくりを兼ねて、まず、わが家リフォームを手掛け。
 その諸要点から費用のことまで、記録にのこしていきました。

 ですから、とうぜん「1階/リビング」の項ものこっているはず。
 ところが、なんと、それがナイ。しかも、その項目のすべてが、すっぽり抜けている。
 …ぼくは、さんざ思い倦〔あぐ〕ねて、ハッと気がつきました。
 そうです!

 思いたって始めた、わが家のエコ・リフォーム。
 最初に手掛けたのが、このリビングで。なにしろ無我夢中で施工に集中した結果、後で気がついたら記録をとるのも忘れていた…というドジな話し。これに懲りて、つぎの場面から記録をとるようになったのでした。

  ……………

 そんなわけで。
 なお、懸命に(ナニか断片でものこっていないか)と探しまわって、やっと見つけたのが、冒頭の写真。
 これは、床・天井をすませて後、壁板張りの頃。

  ……………

 ちなみに、このときのエコ・リフォームでは、
  ・床を、15mm厚、「落葉松〔からまつ〕の無垢〔むく〕材、本実加工フローリ
   ング」張りに。
   (旧くは、起毛カーペット敷き込み)
  ・天井を、12mm厚、「焼杉磨き出し、無垢羽目板」張りに。
  ・壁を、15mm厚、「桧無垢、本実加工板」張りにしました。




  

 上の写真は、このたび、家具類を片づけ、「床暖」工事前のリビング。
 (上段)が南側、(下段)が北側。
  〇上左=南東角 〇上右=南西角 〇下左=北東角 〇下右=北西角
 東隣室には、旧リビングから移した書棚(北東)や、旧ワークルームのパソコンデスク(南東)が見えています。
 北隣室はキッチン(北西)、南西のガラス戸越し見えているのは、工房「ちっこ房」の壁。

 わが家のツー・バイ・フォー建築は、築4〇年ながら、みずから天井裏や床下などを点検した結果、とにかく構造は、まぁまぁ、しっかりと出来ていて、まだ充分に保〔も〕つ、感触を得ましたし。

 もともとが、壁構造のツー・バイ・フォー(和風建築は柱構造)は地震につよい特性がありますから。
 これをエコ・リフォームして生かすことにした、わけでした。



◆1日目は、旧床材の撤去 ※上の写真

 工事は、東京ガスの床暖スタッフ2人に大工さんを加えた3人体勢。
 すべてを解体となれば、バリバリ乱暴な仕事になりますが、室内のリフォームとなると一転、ほかに傷がつかないように慎重です。
 壁や、のこった家具類はビニールシートと養生テープで保護。

 工事は、さすがに丁寧なもので、撤去材が出れば、すぐに片づけていく、という按配でテキパキ手際もいい。
 これは1日目は楽勝で早めに仕事を終えるかと思っていたら…なかなか、やっぱり、そうは問屋が卸さない。
 大工さんから「下地が傷んでいるので、補強と張り替えが必要」と宣告される。
 (上の写真、下地にシミのように残っているのはカーペット敷き込みの接着剤の痕)

 じつはリビングの床、しばらく前から、踏むと軋むところがあるのが気になっていました。
 どこのお宅でも、年数が経てば床に軋みは出てくる。
 釘の緩み程度のこともあるけれど、たいがいは床板そのものか、下地が傷んでいます。

 狭い範囲なら一部の張り替えで済むが、こんどの場合は部屋の中心部(足で踏む頻度の高いところ)が広範囲に傷みが見られたので、床暖安定のためにも、周辺の一部をのこして下地から張り替え。

 (ちなみに、右上の写真は、ぼくがリフォームを手がけたS家の廊下)

 工事は夕方遅くまで延長になり、工費も見積もりより嵩むことになるが、やむをえない。こういうことも、実際に工事を始めてみないとわからない、リフォームにはつきもののこと、といっていいのです。




 

 下地用の9mm合板を張り替え、さらに、その上に調整用の3mm合板を重ねて、1日目の工事は6時半ころに終了。
 お疲れさま…は、見守って待つしかない家人も同じ。

 上の写真で、床下の乾いているのがワカルかと思います。
 万が一、床下が湿っていたら大問題、家が土台から腐ってしまいますから早急な処置が必要です。

 ちなみに、戸建てのお宅には、「シロアリ駆除」の業者などが、点検サービスと称して潜りこみ、結果「湿っているところがあるから、手当てしておいた方がいい」などと言われることがあります。

 家人には見えないところの話しなので、アヤシイことも少なくありません。
 そんなときにイイ知恵は、「証拠の写真を撮って見せてください」と申し出ること。丸呑みに信じてしまうのはキケンです。

 なお、下の写真は、ぼくが手がけたエコ・リフォームの例。
 このお宅では、傷んできていた合板のフローリングから、肌ざわりの柔らかい国産無垢の杉板材フローリングに張り替えました。


👈